ヒマチャルプラデシュ州の旅−ダラムサラ／マクロードガンジ１

チベット寺院の扉


デリーの北にあるヒマチャルプラデシュ州というところに行ってきた。
ヒマラヤ山脈の中に位置しているため山々の中に街が点在しているという感じ。
私の住んでいる沿岸部で常夏のチェンナイのだらり〜んとした雰囲気とは違い、
深い森とキリリとひきしまった空気が流れている。

ここらへんはインドでも雨が多い地域らしく、私たちの滞在中も雨が降って
しまった。
晴れていれば日中は半袖でも汗ばむくらいだというのに、ひとたび雨が降り
出すと寒いのなんのって・・・。寒暖の差が激しすぎる。
街には冬服のほかに傘やカッパも売られていた。


まずはチベット亡命政府のあるダラムサラ(マクロードガンジ)へ。

チェンナイからのアクセスは、
チェンナイ→デリー：飛行機２時間半、
デリー→パタンコット(パンジャブ州)：電車11時間、
パタンコット→ダラムサラ：バス４時間、
ダラムサラ→マクロードガンジ：バス３０分で計１８時間。
※デリーーダラムサラ間は直行バスもあり(所要12時間)。


ダライラマを始めとして亡命してきたチベット人が多く住んでいるマクロードガンジ、
街はチベットっぽい雰囲気を醸し出しているのだろうと思っていたら拍子抜けするほど
普通のインドの田舎街だった。
目立つチベット寺院もなければ、タルチョ（民家の屋上、峠、山などにはためく布）
さえもめったに見かけない。
チベット系住民の多いシッキム州周辺では至る所で見られたのに。

道行く人はチベット系が多いことは多いが、それよりも顔の濃いインド人の方が
多いように思える。
そのインド人の中にも、ターバンを巻いたシーク教徒、カシミール人、青い目を
したアフガニスタン人のような人、そしてどういうコミュニティーなのかわから
ながヒマチャルプラデシュのある地方特有の帽子をかぶった人などなど、いろいろ
な人種が混じっているため、街全体が不思議な雰囲気を醸し出していた。



曇っていてみえないが、奥に雪の残った高い山がそびえていた。
その山の標高を聞くと３５００メートルくらいだそうだ。
このあたりはヒマラヤ山脈の端っこだから山は低い。



まず、マクロードガンジから車で４０分くらいのところにある、
ノルブリンカインスティチュートへ。
ここはタンカ（仏教画）などの学校や工芸品を作る工房があったり、
チベットの文化を継承するために作られた施設で、敷地内にはキレイな
仏教寺院やチベット様式のゲストハウスも建てられている。
ガイドがつくので、チベット仏教や文化の初歩的な勉強にちょうどよい。



タルチョ
黄＝地、青＝水、赤＝火、緑＝風、白＝空、を意味している。
経文が書かれていて、風になびく度に読経したことになるんだそうな。



マニ石
経文が書かれている。



タンカ工房。
学生さんには意外にも「ギャル男」みたいな、チャラチャラした格好の
チベット人男性が多かった。
写真は一番マジメそうな人を撮りました・・・。



こちらは布と糸で作られたアップリケのようなタンカ。
強度を付けたシルク布をパーツごとに切って、縁取りに糸をくくり付けていく。
縁取り糸は馬のシッポや釣り糸に糸を巻いたもの。
繊細ですっごくキレイ。なんだけどお値段もお高い・・・。



ウヒヒヒ〜。


次回は、マクロードガンジに戻って、亡命チベット人とふれあいの様子を。