チャッティスガル州バスタルの旅その２ チトラコート滝

その１からの続き。



今回は、滝の一部でチャクラサナをやってみた。


タイムトリップ列車がヴァイザッグから３００キロ離れた目的地のジャグ
ダルプルにたどりついた時にはすでに陽が暮れかけていた。

ジャグダルプルはバスタル地方を観光する際に中心となる街で、ホテル、
レストラン、お土産屋さんなどが少ないながらもある。
しかし、ここに泊まればいいものを、なぜか私たちはさらに４０キロ離れた
チトラコート滝の付近に宿を取っていたため、今度はローカルバスに乗って
1時間半、州政府経営のコテージに着いた時には９時近くなっていた。
ヴァイザッグを出てから１５時間弱、チェンナイを出てから実に３６時間。
遠いよ・・・。

でもすぐに、苦労してでもここへ来て良かった、と思った。

チトラコート滝の付近に人家はなく、コテージの灯り以外は辺り一面真っ暗闇。
まわりに何があるのかさっぱりわからないが、おかげで満天の星空がすっごく
キレイに見える。
滅多に車が通らない車道からも離れているためでものすごく静かだ。
聞こえてくるのは『ゴーーーー』っという滝の流れる音だけ。
夜に急に冷え込んできたため、空気がピンと張っている。
コテージのポーチで予想外にも美味しいホームメイドスタイルのインド料理を
食べた。
他に宿泊客がいないので、スタッフは至れりつくせり。

なんだか、このシチュエーションってものすごく贅沢じゃない？
私たちのために全てが整えられたみたいで。
う〜ん、満足満足。


と、ポーチでしばらく語っていたら凍えるほど冷え込んでしまったので
初日は早めに就寝した。



翌朝、『写真は日の出後1時間が一番キレイに撮れる』というカリヤン（旅の
同行者）説に従い、６時過ぎに起床。

カーテンを開けてビックリ、ようやくコテージの全貌がわかった。
まわりは山に囲まれていて、滝のある川がすぐ近くあり、地上との落差が
２０メートルほどあった。

昨日、落ちなくて良かった〜。




建設中のコンクリートコテージのすぐ裏は川で、崖のようになっている。




下に降りてみると、川の両岸は砂浜になっていて、キャンプ場が作られていた。
またキャンプファイヤーのような跡のまわりに無数のゴミが落ちていたので
インド人観光客が結構来るのだろう。
ここでは「立つ鳥、跡を濁す」が基本ですから。
実はこのあたりの土地は州政府の所有地なので、キャンプをすることも
火を焚いたり、釣りをすることも禁止されている。




さらに進んで行くと滝が見えた！！
今は乾期なのでこれだけしか流れていないが、雨期になるとなんと
ナイアガラの２／３の幅まで広がるのだそうだ。



ネットで探した雨期の写真。
宿泊先のマネージャーが見せてくれた最大時の写真はすさまじく、
見渡す限り滝になっていた。
滝を見るなら８月初旬がベストシーズンだそうだ。
水はオリッサからチャッティスガルを通ってアンドラプラデシュへ。




夜はライトアップされる（コテージのマネージャーが電気をつける）。
コテージに泊まっているのは依然私たちだけで、初日以上に贅沢な
気分になった。滝、独り占め！！
ちなみに１日目はマネージャー不在だったため真っ暗でした。


乾期はボートで滝のそばまで行くことができる。
このチトラコート滝、本来であればジャグダルプルから来て半日もかけずに
見て帰って行くような観光スポットなのだが、宿泊してみるとこの穏やかな
雰囲気に、なんの面白みに欠けるジャグダルプルに泊まるより断然いいじゃん、
と思った。
（滝が一番良く見える位置に政府関係者用ゲストハウスが建設中だったのは
苦々しかったが・・・。）


次回はついにトライバルの居住区に潜入します。
果たして食用蟻は見つけられるのか！？