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『奥』の細道はインドに続く・・・。
インドでの庶民的主婦日記。
プロフィール
名前:奥 (プロフィール詳細)



2005年10月よりオリッサ州バランプール(Berhampur)にて、インドの田舎生活開始。

2007年3月よりタミルナードゥ州チェンナイに引っ越し、インドの都会生活開始。

今はヨガ・タミル語・カラムカリ(絵)・カラリパヤット(格闘技)を習っているほか、チェンナイ中を歩いて『オモシロイこと発見』にいそしむ日々です。


2008年10月3日、インド完全脱出。

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今日は、他の工芸職人さんの様子。

名前をド忘れしてしまったのだが、オリッサ州との境まで18キロくらい
のところにある、いろいろな職人が集まった工芸村へ行く。
バスタル地方はもとから物作りがさかんなので、このような職人村が数多く
存在するのだそうだ。
というかフツーの村に職人がたくさんいる、という感じか。


まずはロートアイロン/Wrought ironの集落へ。
どの家でも軒先で鉄を加工して置物を作っている。
一見すると、壊れた農機具でも修理しているのか、という雰囲気だが、作って
いるものは歴としたアート作品だ。



おじさんの手前にある動物などの小さな置物からうしろの青い壁に
かかっている太陽や前回の旅行記の一番上の写真のような大きな作品など、
さまざまな置物を作っている。
鍛冶屋的な技術から発展したのだそうだ。

このおじさんはここら辺では一番の長老且つ有名な職人さんで、彼の元には
国内外からたくさんの旅行者や美術学校の生徒などが見学に訪れている。



常に2人一組でひとりは鉄を熱し、もうひとりがそれを加工していく。
加工台には鉄道の「レール」を再利用。
どこから持ってきたんだ!?




加工道具と原料の鉄クズ。
どっちがどっちかわからん。




もとはただの鉄クズだったのに、アレよアレよという間に何らかの形に
なってしまうので見ていて楽しかった。
たくさんの道具を使って、切り取ったり、へっこませたり、伸ばしたり、
ねじったり、自由自在に形を変えていくと、ただの棒が猿になっちゃったり
するの!!



私オリジナルの『トライバル顔かんざし』を作ってもらった。
その場にあった置物の作品を参考にしたんだけど、カッコいい見本とは
微妙に違って、ずいぶん漫画チックな顔つきになってしまった・・・。
もう1本、作ってもらった鳥のかんざしはカワイイので気に入ってます♪
これで1本20ルピー(60円)。


このロートアイロン作り、見飽きなかったなー。
ドクラは自分でいろいろ作ってみたくなったけど、ロートアイロンはオーダー
していろんなものを作ってもらいたくなった。
ロウソクを入れるランプとか、庭用の大きな置物とか、ランプシェードとか。




イメージ写真。

この村にまた行かねば!!



さて、次の職人がいる集落へ。


インではお馴染みのテラコッタ(素焼き)。

この集落では実用的な水瓶を作っている。
装飾品としてのテラコッタを探しているのなら、コンダガオンという街付近にある
サティという団体のところへ行くのがいいらしい。
そこだと、


こんなのとか置物系を作っている。
ところでインド在住のみなさん、いたるところでよく見かける馬のテラコッタ
特大版を玄関とかにあったらステキよね〜、脇に水を張って花を入れた大皿も
置いて〜、とかつい思ってしまうようになりませんか??
私はホンキでテラ馬2匹を買うことを考えましたよ、アパート暮らしなのに。
(ちなみにテラコッタはオリッサでも格安で手に入ります。)



電動ろくろはもちろん、手ろくろさえも使わないのに驚いた。
たわんだ台と、内側は丸い石を押し当てて、外側を凹んだコテで叩きながら、
壷を作るのです。
原始的な作り方なのかな。
それにしてもキレイに成形しているなぁ。
ちょこっと陶芸を習ってたけど、こんなに薄くて大きな作品は難しいのよね。



さらに原始的。
乾燥させた壷は、昔ながらの「野焼き」で焼いていく。

でき上がった壷は、見た目よりもかなり軽く仕上がっていた。
お見事!!


この他に手織りの布を作っている職人もいるのだが、残念ながらお出かけ中
だったため見ることはできなかった。


【番外編】:職人じゃないけど・・・。

工芸村へ行く途中、シャーマン(呪術師)の住む某村へ立ち寄った。
インドのヒンドゥー教やトライバルの村々ではいまだにこういったシャーマンに
お経を唱えてもらったりして病気などを治すとは聞いていたが(オリッサ時代も
友人のお父さんが蛇に噛まれてシャーマンを呼んでいた)、実際に会うのは
初めてだ。
昔テレビでやっていた川口浩探検隊を思い出してしまう。

そこは何の変哲もない村だったのだが、そのシャーマンはかなりのカリスマ
らしく、私たちが訪れた日も200キロ弱離れたオリッサの村からも評判を
聞いてやってきたという男性がいた。
彼はヒンドゥー教徒なのだが、トライバルのシャーマンに絶大なる信頼を
寄せているようだった。
他にも多くの人が順番待ちをしていた。

意外にもカリスマシャーマンは白いスカート状のドーティを穿いてはいるものの、
ごく普通の痩せたおじさんだった(強いて言えば、小さなアフロヘアーが目立つ
くらい。クセ毛なのね)。


まず祭壇でお祈りをする。
もともといた土着の神だけでなく、近年はヒンドゥー教の神様も取り入れて
信仰するようになっているようで、祭壇にはシヴァやサラスワティ等など、
お馴染みの神様の絵が所狭しと祀ってあった。
この時、シャーマンは気さくにも私たちのことも祈ってくれたらしい。

そしてそれから個別診断となるようなので、私たちはこの時点でおいとま
させてもらったのだが、流れとしては診断の結果、お経だけで終る場合や
悪霊が取り憑いてる場合は、儀式を初めて悪霊退治をするそう。



シャーマングッズ。
娘さんが手にしている忍者のまきびし的なものが繋がった鉄の物体は、
悪霊を退治するために、患者からシャーマンの身体に乗り移らせ、
自分の身体を叩くために使う。

ちなみにこのグッズ、なぜかこのマーケットのアクセサリー屋さんで
売っていた。
やっぱ、シャーマンが買っていくのかな〜。




いろいろな神様を祭った祭壇となりにある昔ながらの祭壇。
ここではヒドい悪霊に取り憑かれた患者がいた場合、トランス状態に
なって上のグッズで退治するのだそうだ。


ところで、このカリスマシャーマンが解決する問題は、西洋医学の医者で
治せなかった難病から、嫁姑問題までとかなり幅が広い。


【バスタル地方 旅のまとめ】
5回にわたって旅行記を書いてきたわけですが、実は旅行期間は実質丸3日。
うち1日は電車に乗っていただけだというのに、ここには書ききれないくらい
いろんな出来事があって、いろんなことを学んできました。

一般的なインド人はトライバルの人たちに対して、あまり良い印象を持って
いません。両者の間にトラブルは絶えず、そのためにインド人はトライバルの
人たちを「危ない」と思っている人が多いような気がします。
実際に私も「トライバルの地域は危ないよ、ローカルバスはトライバルばかり
だから危ないよ」とインド人に言われました。
でも、実際にこの地を訪れてみればわかりますが、トライバルの人たちはとても
素朴で控えめです(酒飲みが多いため酔っぱらって事件を起こす人は多いらしい
ケド)。
普通のインド人の方がよっぽどガツガツしてて図々しいと思うくらいです。

ここを訪れる方はぜひ偏見を持たずに、リラックスして行ってもらいたいと
思います。

気になるナクサライトについてですが、今回私が訪れたジャグダルプル付近は
まったく問題なく安全に旅行できます。
危険度が特に高いのはアンドラプラデシュとマディヤプラデシュとの州境の
ジャングル。攻撃の対象が主に政府関係者なので一般人や旅行者に対して危害を
加えるということはないそうですが、現地のことを何も知らない個人が行くのは
避けた方がいいでしょう。

また、バスタル地方を旅するにはガイドを雇うことは必須だと思って下さい。
それだけバスタル地方の情報は少ないし、観光地として開発されていません。
比較的旅行しやすいジャグダルプル付近はいいとしても、見所となる工芸村や
トライバルの村は各地にあります。
そういった所に個人でふらーっと訪れても村人は警戒して歓迎されない可能性
は大きいです。

バスタル地方専門のガイドで恐らく唯一のエキスパートはAwesh Aliという男性。
彼は半ば人類学の研究者のような人で、メジャーな村から奥地の村まで行き尽く
していて、とにかくなんでも知っているし、各地に知り合いがたくさんいます。
今回、バスタルの旅が楽しくなったのも、すべて彼のおかげと言っても過言では
ありません。

※彼とコンタクトを取りたい場合は、チャッティスガル州観光局に問い合わせて
ください。




旅行記はこれでおしまい!

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お疲れさま!
濃い旅だったね~!いつもながら旅行記、面白かった♪
テラコッタ、私も欲しかったな…チェンナイの町の植え込みにひっそりと佇む彼、思わず連れて帰りたかったのよ(笑)。
インド遠いけど、こんな旅行記見ちゃうとまた行きたくなるよー。

ハス 2008/01/20(Sun)10:47:17 [??]
濃かった~!
ハスさん
旅行記読んでくれてありがとう。
すっごい楽しいところだったよ。遊びに来ちゃう?実は9月にお祭りがあるので再訪を考えてます・・・。インド滞在が伸びるといいんだけど。

彼、見ちゃうよね~。「オレを連れていってくれ!」って言ってるよね~。
おく 2008/01/21(Mon)00:19:15 [??]
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